多摩動物公園で暮らすタスマニアデビル、テイマー
暑くなって梅雨の始め
テイマーは東屋の裏でお昼寝ぐっすり
雀のさえずり、聞こえているのか
夢の中で聞いているのか
お昼すぎ、少し経って
お散歩を始めていたテイマー
影の境目くっきり
この日は梅雨の最初の合間、眩しく空は晴れて日向は暑い
見上げた太陽、輝き眩しい
風は今日はどこにいるのか、ここまで届いて来ないのか
何も言わない静かな静かなあくびだよ
星降る夜空を繰り返し、出来ることならきっとそんな繰り返し
「テイマー」
塀の上から声がした
行っていればお肉のおやつ
東屋の中、持ち帰って少し満足
裏で休憩、一休み
舞台飛び越え夏の草
お気に入り
庭の緑は動物向けの日陰を作る
緑はきっとみんなが好きな色
そんな色
雨の匂い、今日はしない
ワラルー達の匂いだけ、いつもと違う方から吹いて
お肉があっただなって、大好きな東屋の中
美味しいね
少しだけ、今食べたのは少しだけ
今日は少し、少しだけ
どこか綺麗に綺麗好き
念入り丁寧ごしごしごしごし
もう時間、もうそんな、そんな時間
暑いのなんて嫌いだよ
また出てしまうあくびだよ
テイマーの鼻はつるつるぴかぴか、あの青空が映るよう
ついつい、ついついまたあくび
晴れか曇か、雨なのか
気持ちよく日々を過ごせるように
テイマーは今、緑の香りの中にいる
緑が少しの日陰を作り、ときどき隠れたりして、それが遊び
さっきのお肉は外にほっぽり、今これ買った人は何を食べる
見晴らしのいい場所ならば、少しは風もいいのかな
風、テイマーに優しく、そっと吹いた