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どこにいるの チューバッカ

11月9日の朝、悲しい悲しいお知らせ が流れてきました。
大好きな大好きなチューバッカ。何度も元気な姿を見せてほしいと願っていたけれど、元気な姿に会えることなく空の向こうの遠い遠いどこかへと、旅立って行きました。
それは11月8日の夜8時ころのこと。関係者の方々に見守られながら旅立っていったチューバッカ。本当は寂しがりやだっチューバッカ、みんなに見送られての旅立ちは、きっと心穏やかなものだったように思います。
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突然のお知らせにどうしたらよいのかわからないまま、とにかく多摩動物公園に向かいました。
この日はとても変なお天気で、雨空がいきなりきれいな青空になり……おひさまが見えたのも一瞬、また曇ってきたり雨がおちてきたり。そんなお天気のせいもあり静かな静かな動物園でした。
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静かに流れる時間。チューバッカはひとけの少ない日にはどんなことを思っていたのでしょう。
この日のお庭の前で聞こえるのは、かさかさと落ち葉が着地する音、しゃっしゃと落ち葉を掃く音。お別れにきたお客さんたちの悲しみのため息。
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「どこにいるの?」お庭をのぞきながらウォンバットを探す小さなこどもの声。
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おいもを食べたり、干し草や青草を食べたり。そしておひるねをした大好きなあずまやもそのまま。
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すべてがそのまま。「申し訳ありません、チューバッカは席をちょっとだけ外しています」といえそうなくらい、本当にそのまま。チューバッカのためにそっと置かれた花たちとこのお知らせのサインだけが、いつもとは違うことを私に教えてくれているようでした。
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いつもいつも激しい土煙をあげてもらっていたお庭の土たち
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おいしいお水を飲んでもらっていた小川、それに架かる小さな橋は颯爽として歩くにはぴったりの場所
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誰よりも噛んでもらっていた金網フェンス
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なぜか歩かずには、いられなかったチューバッカの道
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身を削って毛繕いを手伝った金網のとびら
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何度もかわいいポーズをとってもらった取っ手のステージ
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どれもがチューバッカと毎日を一緒に過ごしたお庭の仲間たち。彼らもまた、一向に姿を見せないチューバッカを悲しく探しているようでした。



お庭の向こう側で暮らす小さなワラルーはずっとこのままお庭を見つめて
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大きなワラルーさんも何度も何度も(とてもボケすぎてます……)
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シマオの男の子はひっきりなしに覗き込みます。「ねぇ、どこにいるの? チューバッカさんは」
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「ほらあそこだ。いつも麻の袋さんと仲良しだったよ。だからあの下にいるんじゃないかって」
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「ね、いるよね。いるよね」
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シマオくんたちやオーストラリア園のみんなは、チューバッカの旅立ちを飼育員さんからまだ聞いてないのかもしれません。
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シマオくん、もうチューバッカはここにはいないよ。大きな石を体から出してもらったら何だか軽やかになって、新しい冒険へ出かけていっちゃったんだよ。
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どんなときでもチューバッカのお庭を守り続けているオレンジブイくんが、ほんの少しだけ悲しそうにゆれています。
ブイくんは知っているのかもしれません。チューバッカはもうここにはいないことを。
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ぱらっと降ってきた雨が涙のしずくのように、写真のチューバッカのところへ落ちていました。
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夕暮れの大好きな時間、一日最後の締めくくりの仕事のようにステージでかわいい顔を見せてくれていた時間を思います。
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いつもいつも開くのが待ち遠しかったとびらも、チューバッカのために開くことはもうないんだね。もうここにはいないんだね、チューバッカ。
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1歳半でオーストラリア タロンガ動物園からやってきたチューバッカ。どれだけたくさんのお客さんを笑顔にしてくれたのでしょう。
どれだけたくさんの人が、チューバッカの姿をカメラにおさめたのでしょう。
みんなが思っていた以上に、チューバッカはうんとうんとたくさんの人たちに愛されてたよ。チューバッカ本当にすごいよ。
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28年前、多摩動物園にオーストラリアからやってきた小さなウォンバットたちがかけてくれた小さな架け橋は、とてつもない大きな架け橋になりました。
クランプが旅立ってしまってからもチューバッカひとりで力強く守り続けてきた架け橋が、消えてなくなることのないように。
いつものんびりとしたオーストラリア園を忘れることのないように。
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チューバッカのがんばった長い長い時間は、私たちにとっての大切な宝もの。いつまでもいつまでも忘れないようにするね、チューバッカ。
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チューバッカ、本当にありがとう。またいつの日か会えるときまで。



Commented by ノエリット at 2014-11-15 10:19 x
直接会ったことはなくても、チューバッカは私の中で大きな存在でした。日本のウォンバット界における頼もしいリーダー、お兄ちゃん的な立場のイメージを抱いていました。長年にわたり会い続けてこられた しむらさんの悲しみや喪失感は、私以上にずっと深く大きなものだと思います。お慰めの言葉が見つかりません。これまで、ブログでチューバッカの生活の様子をいろいろ教えて下さったことに感謝致します。チューバッカのイキイキ、キラキラした可愛い瞳、忘れません。

チューバッカ、ありがとう。大好きだよ。
Commented by A・M at 2014-11-15 23:39 x
はじめまして、こんばんわ こちら時々多摩動物公園にいく事のある 動物好きの男です。多摩動物公園では、最近もいくつかの動物が亡くなる悲しい訃報がありましたが 今回チューバッカの訃報は本当にショックでした! 多摩動物公園で動物が死んだ訃報聞いて いい歳ぶっこいた男が 初めて泣きました、長寿のウォンバットだったとはいえ もちろん まだまだ これからも長生きして欲しかったです。  もう あの 可愛らしい姿は二度と見られないんですね… チューバッカ 今まで 可愛らしい姿でみんなをホッコリ癒してくれてどうもありがとう! そして お疲れ様! 天国でお先に到着したクランプ君と仲良くしながらゆっくり休んでね。
Commented by こまち at 2014-11-16 00:04 x
しむらさん こんばんわ。
この1週間フワフワと過ごしていました。 昼間はちゃんと仕事もしていましたが。気持ちがふわふわで。
何度も多摩動物園のお知らせ記事を読んでいました。内容が変わることはないのに。
しむらさん どうされてるかな? と いつも想ってました。

今日のブログは悲しいお知らせでしたが、どの写真からもチューバッカを感じました。
主のいないお庭はなんだか光が消えてしまったようでしたね。
こうして、写真でチューバッカのお庭を見てみると たくさんのチューバッカがいました。
チューバッカは確かにここにいたんですよね。
チューバッカのこと絶対に忘れることはありません。
動物園に行く機会をくれて、ありがとう!安らかに。

しむらさんが チューバッカ ヒロキだけでなく日本にいるウォンバットたちのかわいさをたくさんの人に教えてくださっていることを、お空にいるクランプがチューバッカに教えてくれているでしょう。
あのつぶらな瞳で ありがとう!って 伝えに来てくれますよ !

なんだか ヘンテコなコメントでごめんなさい。






Commented by ひろみん at 2014-11-16 13:28 x
はじめまして。いつもこちらのサイトを拝見させて頂き癒されております。
まずは御礼を言わせてください。本当に有難うございます。

昨日チューバッカに感謝を伝えたくチューバッカのお庭にお花をもって行って来ました。
すでに献花台には沢山のお花やメッセージ、チューバッカの好きなサツマイモまで。
いかに皆さんに愛されたウォンバットだったのだろうと強く感じました。

実は腎臓がボロボロだったチューバッカ。きっと天国からクランプ君が「君は充分頑張った。もうこっちにおいでよ」と誘ってくれたのだと勝手に信じております。
正直この悲しみから癒えるのにはまだまだ時間がかかりそうです。
それ程偉大なウォンバットでした。チューバッカは。
Commented by モフモフ at 2014-11-17 22:37 x
しむらさんはじめまして。
この度、初めてブログ拝読させていただきました。
チューバッカ君の訃報を知ってから1週間余り。
チューバッカロス状態がずぅ~っと抜けないまま、「ウォンバット チューバッカ」とネット検索し続け、たどり着きました。

本当に素敵な写真と詩。何度も読んでしまいます。もっと早く出会うべきでしたね。

自分がチューバッカ君に初めて会いに行ったのは2001年3月でした。

そして、最後に会ったのが今年9月の最終土曜日。

13年半経っても、チューバッカの毛ヅヤやシルエット、動きや目、その全てはほとんど健在で、来年迎える30歳をも通過点に過ぎないだろうと確信していたもんですから、もう本当に今回はつらいです。

昨日、チューバッカのお庭の前に行って来ました。
好物の野菜、果物等を供えに。

お腹すいたでしょチューバッカ君、いっぱい食べてね!

献花して、少しは気持ちに踏切りがつくかと思いましたが… ダメですね。

またいつか行ってしまうと思います。
普通に豪州園坂を登り、コアラ舎を右目にスルーし、ワラビー達の庭のガラスを右手にカーブし、息を切らしながらもウォンバット舎が近づくとこみ上げるワクワク感。
クセになってるもんですから。

たとえ、お庭の様相が変わろうと、行ってしまうと思います。そうしない事に自信がありません。
情けないですが、いまはそんな気持ちです。
Commented by しむら(ぼんちゃん) at 2014-11-19 01:34 x
ノエリットさん こんばんは。
あたたかいお言葉 ありがとうございます。

もう少しもう少し長くいてくれて ノエリットさんをはじめ
もっともっとたくさんの人とチューバッカもお話をしたかっただろうと思うのですが
お別れのときは必ず来てしまうのですね……

チューバッカは動物園で生きる動物として、彼は最後まで立派な仕事をしてくれた
本当に素敵なウォンバットでした。
いいお天気の日も土砂降りの雨の時でも
この小さなお庭の中でチューバッカらしく過ごしていてくれました。

普通に過ぎていく毎日をきらきらとした大きな瞳で眺めていた姿は
いちばんの年長でありながら、少年そのもので
きらきらと、でも甘えん坊でさみしがりの目をしながら
今日はどんな冒険の話をしてくれるのだろうと、彼を訪れるたびにわくわくしたものでした。

ノエリットさんに、チューバッカの愉しい日々の様子を届けられたこと
本当に嬉しく思います。
ノエリットさんの心の中で、
いつでもチューバッカが愉しい冒険をしてくれますように……
これからもよろしくお願いいたします。
Commented by しむら(ぼんちゃん) at 2014-11-19 01:35 x
A・M さん 初めまして。
コメントありがとうございます。

毎年毎年、大好きだった動物園のどうぶつたちとのお別れがありますが
今年は本当につらいお別れの年になってしまいましたね……。
満身創痍で生き抜いていったチューバッカ、本当ならおつかれさまと見送ってあげたいけれど
やっぱりまだもう少し、かわいくて元気な勇姿を見ていたかったと
10日たった今でも思い出しては泣いている始末です。

それでもA・M さんのおっしゃるように
先立ったクランプの存在は
悲しい気持ちが和らぐものになっていますね。
クランプの方が先に到着していても
やっぱりチューバッカが先頭に立って
空の上をお散歩しているような気がします。
Commented by しむら(ぼんちゃん) at 2014-11-19 01:36 x
こまちさん こんばんは。
コメントありがとうございます。
まだまだ私もフラフラとした気持ちでいっぱいです。

あの日は
チューバッカが残していってくれたものをできるだけ見逃したくなくて
たくさん写真を撮ったはずなのに
全然よく撮れてなくて また寂しい気持ちになってしまいました。
今はたくさんのお花に囲まれているようですが
まだこのときはとてもさみしいお庭でしたね……
でも こまちさんや他にも同じような気持ちでお別れをいいに来られた方もいらして
お庭は少しさみしかったけれど
きっとお別れの思いは
チューバッカにもくもくと届いたように思います。

ドイツにまで出張したクランプ、そしてとっても長く長く生き抜けていったチューバッカ
ふたりとも、とてつもない経験をしたウォンバットですから
神様のように力強く
残されたウォンバットたちを見守ってくれていますよね。
Commented by しむら(ぼんちゃん) at 2014-11-19 01:36 x
ひろみんさん はじめまして。
コメントありがとうございます。

動物園のどうぶつたちが見せてくれる、それぞれの個性や切なさやはかなさが
たくさんの方に伝えられたらいいなと思って細々と綴っているブログですが
ひろみんさんにも
どうぶつたちの魅力を伝えることができてうれしく思います。

とても多くの方がチューバッカを応援してくれていることは
生前から本当に実感していたことなのですが
思っていた以上に、本当に本当にたくさんの方々に愛されていたんですね。
あらためて思います。
たくさんの花や、大好きなおいもまで……
賑やかなお庭を
チューバッカも空の上から楽しく眺めてくれてますよね、きっと。
もちろんクランプも「すごいね」っていってくれてるでしょうね。

たくさんたくさんチューバッカのことを思い出して
あたたかくなったり楽しくなったり。
寂しさよりも、楽しい気持ちがまさるのはいつになるのでしょうね…
それでも
チューバッカのあの大きな瞳を忘れないように、そう思って日々を過ごしています。
Commented by しむら(ぼんちゃん) at 2014-11-19 01:37 x
モフモフさん はじめまして。
コメントありがとうございます。

チューバッカがたくさんの方に愛されて
みなさんがチューバッカとのお別れを悲しんでおられる……
たくさんの方が拙ブログに訪問してくださり
ほんの少しでも
チューバッカの思い出をみなさんと共有できて
悲しい寂しさが少しでもあたたかくなったら…と思います。

私はチューバッカの多摩での28年の暮らしのほんの少ししか知りません。
モフモフさんは私が知らないチューバッカをご存知なんですね。
とてもうらやましく思います。
そして長い長い応援を本当にありがとうございました。
モフモフさんのように、長い間チューバッカを応援し続けてくださった方々が
いらっしゃったから、私もチューバッカに、チューバッカの冒険に出会えたと思っています。
それだけ本当にチューバッカは
会いにきてくれたお客さんたちのために お客さんとともに 過ごすことが
動物園で生きることと、わかっていたように感じます。

本当なら年齢的には大往生なはずですが
やはり
よく頑張ったと笑って見送ることはできないものですね……
満身創痍だった体の様子を知れば知るほど
あの暑い夏にどんな言葉をかければよかったのだろうと
涙がこぼれてきます。

チューバッカのお家の屋根が段々になっているのをご存知ですか?
あの屋根の段々をトコトコトコトコと
時々はクランプと一緒に歩いているんじゃないかなぁと思っています。
Commented by bruce the wombatw at 2015-06-22 02:28 x
ツライ… 尿毒症、回避出来なかったのでしょうか… タロンガ医療チームへ研修行ったり勉強会のようなことはしてたんでしょうか… ツライ…未だに多摩動物公園には行けてません。
Commented by bon_soir at 2015-06-23 15:00
bruce the wombatw さん ご訪問いただきありがとうございます。

チューバッカの悲しい知らせを目にしたときのこと
どうにも 冷たい雨がお庭に降っていたときのこと
思い出すと涙が出てきてしまいます。

動物園の方々がチューバッカにどれだけのことをしてくださったかは
私にはわかりません。
発表された入院していたころの写真のチューバッカは
とても素直で穏やかな優しい顔をしていたように見えました。
もちろん、恐ろしいことになる前に 何かしらできることはあったかもしれませんね。

私は全くどうぶつたちの医療についての知識はないのですが
オーストラリアでは、たくさんの彼らへの医療研究も進んでいそうです。
チューバッカががんばったことを無駄にしないためにも
日本ではなかなか得られない情報を多く持つそういった医療チームとの
ネットワークをさらに強くしていただけたらと思います。
また動物園で働きたい獣医さんの卵の若い方々が、まだまだ解明できないような分野へ取り組んで
勉強してくださったらなぁとも思います。
後付けの意見でしか ありませんけれど。

最後になってしまったあの夏に
もっともっとたくさんの言葉をかけてあげればよかったなと
今でも思います。
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by bon_soir | 2014-11-15 02:25 | 多摩動物公園 | Comments(12)