<   2012年 09月 ( 14 )   > この月の画像一覧
こんにちはタンバ
こんにちは、タンバ。やっと会えた、小さなヤギの男の子。
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デコおかあさんと、木の皮をはむはむするのに忙しいタンバ。
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デコちゃんも、とても楽しそうにしています。
「できるだけ、大きいまんまではむはむするのが高得点なんだ」
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「だけどぼくは、まだ得点をもらえていないよ。だって赤ちゃんだからね」
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「ねぇ、おかあさん……ぼくおなかすいたよ」
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デコおかあさんから、おっぱいをもらえず、うまれたばっかりのころは、飼育員のおねえさんからミルクをもらっていたタンバ。
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でも今はちゃんとおかあさんからおっぱいももらえて、すくすく育って、しあわせいっぱいヤギの親子です。


おかあさんのあとをトコトコトコトコ。タンバの名札も、だいぶどろんこになってきました。
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どろんこは、楽しい冒険のあかしだものね。


おかあさんと一緒にお部屋にやってきたタンバ。ここなら、誰にも邪魔されずにおいしい干し草を食べられます。
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タンバ、元気で健やかに大きくなってね。
なんとなく寂しそうだったデコちゃんのところにうまれて来てくれて、とてもうれしいよ。
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それではかわいいおしりで、失礼しますね。またね、タンバ。



多摩動物園のヤギのおうちは、かわいい子たちがいっぱいになりました。
そして、とってもにぎやか。ひとりがなけば、みんながなきはじめます。めえーーーーーって、とっても高い声で。
その度に、見ているお客さんたちに笑いが広がります。


となりで見ていた男の子は、あと3匹足りないよとおかあさんにおはなししていました。
オオカミさんたちを見てきたからか、7ひきの子やぎのおはなしを思い出したようでした。
あのおはなし自体はとっても残酷だけれど
ちっちゃなタンバを見ていたら、確かに時計の中に隠れてじーっとした子やぎのことを思い出しました、私も。
多摩のオオカミ家族は、あんなおそろしいことはしないし
デコおかあさんだって、あんなかわいそうなことはしませんけどね。



もちろん、元気にしていた、ちっちゃいけれどいつでもやる気まんまんのヤギの子マメタ。
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弟タンバがうまれて、さらに楽しい毎日を見つけていることでしょう。
それにしても、ちょこまかちょこまかと動き回っては楽しそうにしていたマメタでした。いつも通り。
by bon_soir | 2012-09-29 02:19 | 多摩動物公園 | Comments(0)
シマオイワワラビーのたまご色ちゃん
チューバッカのおとなり、シマオさん、シマオ イワ ワラビーの子どもがおかあさんのポッケからようやっと出てきました。
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小さいけれど、ちゃんとしっぽはシマシマになっています。かわいいね。
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しるしをつけてもらったのでしょうか、たまご色のかわいい子です。女の子かな、男の子かな。


もうひとりの赤ちゃんは、まだポッケの中のほうが楽しいようです。おかあさんのポッケはよく伸びますね。
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この日はここがお気に入りだった、たまご色ちゃん。きょろきょろきょろきょろ、楽しくひとりで過ごしています。
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むこうには、トラさんがいるんだよ。なきごえは知っていても、まだトラさんを見たことはないでしょう。
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シマオの子は、まだまだ知らないことばかり。ポッケからでてきたばっかりだから、仕方ありません。



時々、ポッケの赤ちゃんを見せてもらいに行ってました。
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「早く出てきて、いっしょに多摩動物園の冒険の旅に出かけようよ!」

「いっぱい食べて、うんと遠くまでお出かけできるようになるんだ」
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食べる様子もかわいいけれど、ちっちゃなごはんたちもとってもかわいいですね。



もうひとりの赤ちゃんとおかあさん、そしておとうさんでしょうか。
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「おとうさんは、おかあさんと仲良くしたいらしいけど……おかあさんはいやがってるみたいなんです」
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「おとうさん、こっちにきちゃいやだよ!」 とキックをする赤ちゃん。ちょっと方向が違ってるけど。
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勇ましいイワオ赤ちゃん。
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もうじきに、このたまご色ちゃんと一緒に冒険に出かけられるようになるでしょう。
待ち遠しいね、たまご色ちゃん。
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もちろん、ちょっと毛むくじゃらのおとなりさんとも、じきにお友達になる日がやってくるでしょうね。
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毛むくじゃらのおじいさんは、きっとその日がくるのをわくわくしてると待ってると思いますよ。
決して顔には出さないけどね。
by bon_soir | 2012-09-26 23:57 | 多摩動物公園 | Comments(2)
テルちゃんのスピード、バニラのスピード、そしていつものウメちゃん
お昼のユーカリ交換も終わり、少しずつ静かになってゆく、コアラのおうちのいつもの午後。
だけれど、ちょっとこの日のテルちゃんは違いました。
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耳を大きく立てて、とても落ち着かない様子です。本当に!


いつものんびりと過ごしているユーカリのふかふかベッドも、とっ散らかっています。
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高い所から、バニラを確認し
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地面におりてきて、むこうへこっちへとにかく走り続けるテルちゃん。
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私たちから見えないところに、何かを見つけたみたいなんですが……
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ここのななめをおりたり、のぼったり。かわいいおしりが見え隠れしています。
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オスのライタくんでも見えるのかな?



そんなおかあさんの様子に、バニラも気がついたのですが
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今はおいしいユーカリの葉っぱ探しに夢中のバニラです。
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それにしても、バニラはいつもこの座りの悪いところに腰をおろします。もう少しずれたら、安定すると思うのですけれどね。



そして猛スピードでまた高いところに登ってきたテルちゃん、落ち着いて! っていう間もなく
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また下におりて走り続けていました。おなかのポッケにむずむずする何かが入ってしまったのでしょうか。
だんだんと心配になってきます。
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と思ったら、ちょっと休憩。ここから奥の方をのぞいています。
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なんだろう。何かこわいものでもいるの?  かわいい耳は立ちっぱなし、手のひらもがーっと開きっぱなし。
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そんなことをひとり心配していたら、バニラが……そーっとそーっと、ゆっくりとだけど下りてきていました。
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「急がなくっちゃ。おかあさんがちょっといつもと違うよ」
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テルちゃんも、そんなバニラに気付いたみたいだけれど……
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このあとも猛スピードでうろうろし続けます。

下りる途中で、バニラも何かが見えたようです。何が見えた、バニラ?
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それでも、するするするっとやわらかマットの上にすばやく着地しておかあさんを確認します。
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おかあさんのことが心配だったのでしょうか、それともおかあさんと遊びたかったのか。
バニラも、かわいい耳を立てて、何かを頑張る決意をしたようです。
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「こうやって、こうやって…………」なかなか足に力が入りません。頑張れバニラ! 
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「ねぇ、おかあさん! おかあさん! バニラ、おかあさんみたいに走れない……」
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私のところからは、あまりよく見えないところでバニラは必死に進もうとしているのですが、ちょっとじたばた状態のようでした…


私もうんと体を伸ばしてやっと見えたバニラは、いじけたときのお顔になっています。
「おかあさん、もう疲れちゃった」
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ユーカリの葉っぱに手が届かないとき、高いところに登れなかったりするとき、ちっちゃなバニラは、時々こんな風なお顔をします。


「こうさんしたい……」
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バニラのちっちゃなため息が聞こえてきそうでした。


ただごとではないおかあさんの姿に、一所懸命下りてきたバニラ。そしておかあさんと同じように走りたかったバニラ。
「何でそんなことしたの!」って叱られた子供の頃を、急に思い出しました。



だいぶ暗くなってきて、ここからは私のカメラも降参気味です。
あきらめムードのバニラを横目に、テルちゃんは走るのをやめて丸太にのぼってのんびりしていました。



まだまだちっちゃなバニラには、たくさんのやらなくちゃいけないことがあります。
なかなか歩みは遅くても、必ずやりとげてるバニラ。最後には、ななめを一所懸命のぼろうとしていました。
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バニラはバニラのスピードでゆっくりと毎日を過ごしています。
その姿を見て、安心したり心強く思ったり。
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かわいくて、ちょっとおっとりさんで、ときどきいじけ屋さんだけれど、でも素敵なものを持ってるコアラの子。
この日も、素敵なものを見せてもらえてとてもうれしく思いました。


さてこんな中、いちばんはしっこのお部屋のウメちゃんといえば……
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この姿のまま、ずーっと眠っていました。もしかしたら薄目くらいは途中開けたかもしれませんけれど。



それにしても、テルちゃんはいったい何を見たのでしょう。
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怖い思いをしていたわけではなさそうなのですけどね。
テルちゃんが持ってる素敵なものも、もっともっと見せてもらいたいなと思います。
by bon_soir | 2012-09-25 23:46 | 金沢動物園 | Comments(0)
チューバッカのおいわいの日
それは1週間前のことです。

いつものようにおひるねのチューバッカ。
ほんの少しだけ、涼しい風が吹き抜けて、それでも暑かった午後でした。
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この日は、チューバッカのおめでとうトークの日。
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いち早くおめでとうをいいにきたチューバッカのお友達が、ステージの上、桟敷席で待っていました。
それにしても、とてもエキゾチックな姿のお友達です。
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「圧倒的にぼくがいちばん乗りだったよ。間に合わないといけないから、何日も前におうちを出たんだよ」




さてトークの時間が近づくにつれて、とってもたくさんのお客さんが詰めかけたのにもかかわらず
チューバッカは、いちばん奥の金網のところから動きません。
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ついさっきまでは、ステージでやる気まんまんに、リハーサルしていたのに……あくびの。
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おねえさんのおはなしが始まりました。
チューバッカのごはんです。
青草は切ってもらっているそうです。
青草をずるずるっとする豪快なお食事は、五月山のワインにお任せだね。ごはんのいれものは一緒だけれど。
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おいもがおいしそうだなあ、とぼんやり思っていたら、やっぱりです。
多摩のおいもは、とってもいいおいもだそうです。おいしくないおいもは、圧倒的においしくないもんね。チューバッカ。

おいしくないと、全然食べないそうです、りんごでも青草でも。



チューバッカ、どうしたの?  ぴーんと耳を立てて緊張してるように見えます。
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「一体何がおきているんだろう。ぼくのステージの前にずらっとたくさんのお客さんがいるんだ」


「こんな時にまずい!」 あくびが出てしまいました。
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身をかがめてるチューバッカ。丸太くんをいつもよりも倍の力でぎゅっとしているようにも、見えます。
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「ねぇ、丸太くん、ぼく、何かしたかな、ってきいてもきみはお返事してくれないのはわかってるけどさ」
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チューバッカが見てるたくさんのお客さんは、みんなチューバッカにお祝いをいいにきたんだよ。



心なしか、チューバッカの目が少しきらっとしたように見えました。
もしかしたら、いつも見守ってくれている大好きなおともだちを見つけたのかもしれません。
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「あ、そうだ、思い出した。そういえば、去年もこんな風にみんなが集まってくれてたよね」
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「おねえさんは、ぼくの秘密をばらしてるんだよね。でも本当の秘密は言えないはずだ。だっておねえさんも知らないから」
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チューバッカ、おねえさんは、とっても大事なおはなしをしてくれてるよ。
みんな大好きなウォンバットが、このままだといつかは、日本で見られなくなっちゃうかもしれないって。

少し涙がこぼれそうになりながら、チューバッカをみんな見守ります。



「そんな悲しい顔をしないで。ぼくたちウォンバットは、毎日元気でがんばってるから。楽しいみんなの顔をみるのが好きだよ」
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「今年もみんなに会えてうれしいんだ、ちょっと思い出すのが遅かったけれど……あっ……… 」
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「だから、こんどのあくびは特別、ありがとうのあくびだよ。遠くからでごめんね」
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「これからはあくびのかっこいいポーズも、考えないといけないな。ぼくの仕事はモデルなんだ」
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27歳のウォンバット、チューバッカ。いつでもいろんなことを考えて、いろんなことに挑戦しています。
フェンスの土台のコンクリートの道を落ちずに歩くこと、いつもよりずっと大きな穴をほること、オレンジブイとの闘いに勝つこと……
他にももっともっとたくさん、チューバッカのやることリストはまっくろけです。


「リストのいちばん上に書いてあることを教えてあげようか。これだけは絶対にやらなきゃと思ってる」
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「それは、ウォンバットてれびに出演することなんだ。金沢動物園のヒロキと一緒にね」
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「絶対、出てみせる!! だからみんなも見逃さないように、てれびを見ていてね」


かわいい、チューバッカ。人がだいぶひけて、いつもと同じように静かなおうちに戻りました。
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涼しい風がざわざわと吹きはじめます。
チューバッカは、チューバッカらしく、チューバッカの毎日をこうして重ねてきました。
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チューバッカ、おめでとう。そして、いつもかわいい姿をありがとう。いっぱいこの日も写真に撮ったよ。
いつか、チューバッカに見せたいよ。
私のやることリストに、書いておこうと思います。

さて、忘れてはならない、いちばんのりの彼はどうしたでしょうか
by bon_soir | 2012-09-24 01:47 | 多摩動物公園 | Comments(5)
秋が来て冬が来る前にフジがやること
残暑が厳しい毎日ですが、確実に秋が上野動物園のマレーグマ舎にも来ています。
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フジ、初めての夏。マレーグマ舎にやってくるお友達はフジにある事を教えていました。
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放飼場の木のてっぺんまで登ったフジへのご褒美です。



 凄く暑かったある日、僕はとうとう木のてっぺんまで登った。最高の気分、僕は今のお父さんやお母さんよりも高い所に登れるようになったんだ。

――ふと見上げると、そこには鳩さんが僕を待っていたんだ。そして鳩さんが僕に言った。
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「上野動物園にはモノレールがある。知ってるかい?」

 モノレールはここからホッキョクグマさんの方を抜け、少し行った右側に駅があるらしい。僕の知らない西園って所まで続いていると鳩さんは言った。
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 続けて鳩さんは教えてくれた。
「夜になったら駅にはフクロウがいる時がある。もしフクロウがいる時に駅に行けたら幸運だ。」

――それはどうしてだい?

「行きたい所をフクロウに言えばいい。そこまでの切符をくれるよ。その切符をモノレールの運転手に渡すんだ。運転手は猿だよ。」


 僕の行きたい所、それは北海道のお兄ちゃんの所だ。
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 僕は木のてっぺんまで登ればお兄ちゃんの暮らす所が見えると思っていた。でも木のてっぺんからではお兄ちゃんは見えなかった。
でも鳩さんの話は少しがっかりしていた僕を、とたんにワクワクさせたんだ。
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――お兄ちゃんに会えるかもしれない。

 僕はいつかお兄ちゃんの暮らす北海道まで歩いていこうと思っていた。そのために強くなろうと、ご飯だってたくさん食べていたんだ。

ただそれではお母さんと一緒には行けないと思った。
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 僕は男のマレーグマだから、きっと北海道まで行けると思うし、行かなければいけない。
ただお母さんは木登りも少し苦手だし、きっと途中で疲れてしまうだろう。
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 最近のお母さんはご飯を食べ終わると、ドアの前でじっとしているしね。

 でもモノレールってやつで行けばお母さんだって一緒に行ける。北海道で暮らすお兄ちゃんの所まで一緒に行けるんだ。

 そうだ、モノレールで北海道まで行くんだ。


 ある日、ふと見上げた夜空は満月だった。ひと月に2回満月になるのは珍しいとお母さんが言った。
――もしかして今夜なんじゃないのか。
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 モノレールの駅にフクロウさんが待っている日はきっと今夜だ――

 僕はお母さんに事情を話した。そっと鍵を開けてモノレールの駅に行こう。
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 もちろん、お父さんやキョウコおばさんには内緒だ。

 僕とお母さんは他の動物のみんなに気付かれないように静かに家の外へ出た。満月に照らされた動物園は夜の明るさで不思議な色に見えた。
 そしてとても静かだった。
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 ホッキョクグマ舎の横の坂道を歩き、鳩さんに教えてもらったとおりモノレールの駅に向かって歩いた。
お母さんはまだ信じられないと言っていた。
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 でもなぜか僕には確信があった。2回目の満月の日、きっと今夜だ。
フクロウさんが待っている。

 しばらく歩くと鳩さんが言っていたとおり、右側に建物が見えてきた。
――あそこだ。きっとあそこがモノレールの駅だ。

 「お母さん、きっとあそこだよ。必ずフクロウさんが待っているよ。」
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 僕とお母さんは少しだけ走った。そしてモノレールの駅に着いた。


 僕とお母さんはモノレールの切符売り場を見た。
そこには大きな丸い目をした鳥が、静かに僕とお母さんを見ていた。
――フクロウさんだ。間違いない、今夜で間違いなかった。

「フクロウさん、切符を下さい。お兄ちゃんの暮らす北海道までの切符を下さい。2枚ください、僕とお母さんの分です。北海道までの切符を2枚下さい。」

 フクロウさんが券売機のボタンを押した。
切符が二枚出てきた。受け取った切符には『北海道の円山動物園』と書いてあった。

――ありがとうフクロウさん。

 僕とお母さんはモノレールに乗り込んだ。鳩さんが言っていたとおり運転手は猿だった。
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運転手の猿は切符を見ると、無言でうなずいた。


 ドアが閉まり、僕とお母さんを乗せたモノレールはゆっくりと走りだした。
今だけは西園には行かない。お兄ちゃんの暮らす北海道までモノレールは走っていく。

 ふと左側の窓に大きな鳥が映った。びっくりした僕達に運転手の猿が言った。
「びっくりしましたか?あの子はエミューです。毎日あそこからモノレールに乗っている人達を見送っているんです。動物園に来てくれた皆さんが1日楽しくしてくれますようにと見送っているんです。」

 運転手の猿は満月に照らされていた。無表情だけど楽しそうだ。
そしてまた僕とお母さんに話してくれた。
「北海道は冬になるととても寒くなります。行くのなら夏の終わり、秋が来はじめた頃がちょうどいいです。良かったですね。あなた達の旅はきっと素敵な物になります。間違いありません。」


 僕とお母さんを乗せたモノレールは“夜のいわし雲”の中へと音を立てずに入っていった。



  

 
by bon_soir | 2012-09-21 21:42 | 上野動物園 | Comments(4)
ヨシコとアルディの天使の様な宝物②
フラハちゃんに続き、またヨシコとアルディに赤ちゃんが出来ました。
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こんなに嬉しいことはなかなかありません。

上野では以前、16:00にツチブタさんのご飯タイムがあり、起きているみんなに会うことが出来たのですが
いつの頃よりそれは無くなり、夜行性のツチブタの動く姿を見ることは困難になりました。
でも無理やりっぽく起きてくれてたので、ツチブタ達のストレスになっていたのかもしれません。


結構長い間観察してましたが、ヨシコは全く起きず赤ちゃんもよく寝ているようでした。
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数少ないかわいい顔を見れる写真になります。
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生後約2週目、初めてフラハちゃんに会った時よりも小さい小さい赤ちゃんです。
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赤ちゃんは寝ていても時折むにゅむにゅ動いています。

体もまだしわしわです。毛もあまり生えていません。
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ヨシコがずっと寝ているので、赤ちゃんもあまり歩いたりしません。
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かわいらしく寝ています。本当にかわいらしく。

時々は寝ているヨシコのおっぱいをいただいていました。
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かわいい寝顔。
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ツチブタの不思議な姿は、かわいいを集めたものだと思います。
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特に赤ちゃんのツチブタは“儚さ”もたくさん詰め込んだ神様からの贈り物です。

ヨシコのそばにそっと寄り添い、みんなで起きる夜を静かに待つ赤ちゃん。
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見ている夢は星空をお散歩している夢かもしれません。



アルディは外で寝ています。
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家族を守って、アルディ!


 
by bon_soir | 2012-09-19 23:12 | 上野動物園 | Comments(4)
立派になったフウカちゃん
色々なことがあったクロサイのフウカちゃん。
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ミルクも卒業して立派なクロサイに育ちました。

外の放飼場のお散歩にもすっかり慣れた様子です。
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外見はしっかりした角もはえ、かっこ良くなりましたが、両親に比べると体は小さくかわいいです。
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用意してもらった葉を食べるフウカちゃん。
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もしゃもしゃとかわいく食べます。
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まだミルクが恋しいのでしょうか?
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あまり食べませんでした。


交代の展示ですが、入り口入ってすぐのところで金沢動物園の顔として頑張るフウカちゃん。
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飼育係さん達のご苦労があってこその、かわいい顔役です。



 
by bon_soir | 2012-09-17 13:30 | 金沢動物園 | Comments(0)
ヒロキの楽しいご長寿ガイド
9月16日、金沢動物園のウォンバット、ヒロキのご長寿動物ガイドはとっても和やかに、行われました。
とはいえ、ヒロキはお部屋ですやすや。
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気温次第では、お外でということもあったようですが、午前中に雨がざんざん降ってむしむししていて
お外には出られず、かわいい寝姿を窓からそっと見守りました。

そんな中のガイドでしたが、飼育員さんのヒロキについてのたくさんのおはなしと、チャーミングなヒロキの写真を見せていただき
ヒロキがお外に出ていなくても、楽しい時間を過ごすことができました。


ヒロキのお食事のおいもです。この他にはペレットがありました。
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お部屋住まいの夏は、毎度ながら食欲が減ってしまうヒロキ。
そんな時に食べてもらえるヒロキの大好物を、飼育員さんたちは懸命に探っています。
去年は食べても、今年は食べないものもあって、気まぐれヒロキ……マイペースなヒロキです。



ヒロキを回転寿司に連れて行って、お皿にヒロキのたべられそうなものをのせてコンベアで流してみたいですね。


そして、何といってもこの箱に会えるとは思いませんでした。ヒロキと一緒に旅をしてくれた、シックで素敵な箱です。
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オーストラリアのメルボルン動物園からヒロキを連れてきてくれてありがとう。
25年たっても全然傷むことなく褪せることなく、丈夫に作られていました、ヒロキと一緒だね。



ヒロキのおうちの屋根から、キウイのつるがまっすぐお空に向かって伸びていました。
それは、なんだかヒロキのアンテナのようで、ここからたくさんの情報を受信したり発信したりしているように見えました。
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「メルボルンのみなさん、ぼくは元気です。もうじき27歳になります。横浜はとても快適な場所で、ぼくはとっても気に入ってます」

ヒロキは今もすうすう眠っているでしょう。たくさんの夢を見ながら。
今日、みんなが集まってヒロキのおはなしをきいたことは、もちろんわかっていることでしょう。
飼育員さんたちが、とっても大切に思ってくれてることもわかってくれたよね、ヒロキ。



ヒロキは、もう少しお部屋で過ごすことになりそうです。
涼しくなって、たくさん食べて、お外でたくさん遊びすぎても大丈夫なくらい体力が回復してきたら、またお外でのお仕事です。
それまで、もうしばらくのがまん。


さて今日9月17日は、多摩動物園のチューバッカの出番です。
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雨がどうか降りませんように。雨天中止になりませんように。
by bon_soir | 2012-09-17 02:47 | 金沢動物園 | Comments(6)
ヒロキのご長寿動物ガイド
この週末は金沢動物園でシルバーウィークイベントが開催されます。

ご長寿おめでとう、ヒロキ。にちようびには、ご長寿動物ガイドとしてヒロキのガイドもあるようです。
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どんなおはなしをされちゃうのか、ヒロキもそわそわしているかもしれません。
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まだ始まってはいないけど、金沢動物園のスタッフのみなさま、素敵なイベントをありがとうございます。
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ヒロキ本人は、お部屋で窓からごあいさつかな。まだまだ暑い日ばかりです、ちょっとつらいね、ヒロキ。
ヒロキだけでなくご長寿動物のみんなが、無理せずにイベントを楽しんでくれますように。
by bon_soir | 2012-09-13 00:55 | 金沢動物園 | Comments(6)
ゆっくりおやすみ
大好きだったベアードバクのコロンボさんが遠いところへ旅立ちました。
30歳の動物園世界最高齢のおじいさん。
いつも元気に、トコトコ歩いていたコロンボ。とってもおじいさんとは思えませんでした。

時々くりっとした顔をしてくれたり
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念願のとってもいい顔を見せてくれました。今年の春はとってもご機嫌だったコロンボです。
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金沢動物園の夢の番人は、息子のアグアにしっかり引き継いでいることでしょう。
でももう会えないなんて、とても寂しいよ。

ゆっくりおやすみ、コロンボ。
みんながこわい夢を見ずにすむように、見守っていてください。
by bon_soir | 2012-09-11 02:26 | 金沢動物園 | Comments(6)