カテゴリ:金沢動物園( 678 )
ユウキ君
金沢動物園で暮らすコアラ、ユウキ
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春と秋
気持ちがいいって誰もが感じる時期にだけ会える
そんなコアラ
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そう、ユウキ君が外にいる日は気持ちがいい日
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オセアニア区の大きなユーカリきらきら
風に揺れ、日にあたり
きらきらきらきら
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見上げるユーカリきらきらきらきら
お客さんの声はざわざわざわざわ
今日は賑やか、ざわざわざわざわ
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「そうさ、僕は今結構眠いけどね。ちょっと眠れそうにはないんだよね」
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中ではユイが眠ってる
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広いお部屋でユイ一人が眠ってる
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「大丈夫かい?」
ユイを見つめて声に出た
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春の風はそっと吹き、「少し前に出ておいで───」と静かに誘う
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あの青い空の向こう、雲より高い知らない場所へ
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───あの日越えたコアラの背中、小さな身体のコアラの背中
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眺めてふいに声になる
「寂しいじゃないか───」
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あの日と同じ青い空
輝く太陽眩しくて、眩しいことさえ悲しくて
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「まだそこに、本当はまだそこにいてくれないのか───」と見上げて探す
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お母さんから教えてもらったことのない気持ち、こんな気持ち
何度も何度も、こんな気持ち
もう大人なのに泣いてばかり
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大人だからか───
何度も何度も泣いてばかり
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「この木を登ればもっと風は強いかな、揺れる枝にそっと揺られることはできるかな───」
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「どこか遠く、もっともっと遠くまで眺めることはできるかな───」
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「一歩踏み出す勇気は出ない、そんな僕さ」
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「いつだってこうして眺めることしか出来ない、そんな僕さ」
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「春と秋、限られた日、限られた時間にしか外には出ないのに、風に吹かれ揺れる勇気も無い───そんな僕さ」
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「ユーカリだって食べるかどうか迷ってばかり」
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「美味しいはずなのにね」
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「神様、こんな僕にチャンスをくれよ」
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「みんなを笑顔にさせるチャンスをくれよ」
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「ユイちゃん笑顔にさせるチャンスをくれよ」
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「僕にチャンスを、チャンスをくれよ」
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「神様、僕にチャンスをくれよ」
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春は過ぎて夏が来る
時間の巻き戻しは誰にも出来ない
夏へ秋へ、また冬へ
馬鹿みたいに進むだけ
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朝、昼、そして夜
ただ順番と過ぎるだけ
もたもたしてたら心だけが置いてかれ、気づいた時には後悔ばかり
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「ユイ、傍に行ってもいいのかい?」
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「窓越し、僕には君の涙が見えたんだ。僕は君の手をとって、二人で散歩をしないかい?」
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「お花が風に揺れてるよ」
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「大きなユーカリ、そっと風に揺れてるよ」
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「神様、僕にチャンスをくれよ。みんなを笑顔にさせるチャンスをくれよ───」





   

by bon_soir | 2017-05-14 09:24 | 金沢動物園 | Comments(6)
ブッチと連休の日
金沢動物園で暮らすプロングホーン、ブッチ
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日向は暑いくらいのよく晴れた連休中の日
懸命に外で過ごすブッチ
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ガイドがあるから中庭へは戻れない
「木陰で休んでいなよ」と思ってもそこはブッチ
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大勢のお客さんが来ていることを知っている
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ブッチは今までも、そしてきっとこれからも頑張りすぎるプロングホーン
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もっと暑くなれば涼しいお部屋で一日中
でもそれがいい、なにより一番いい
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「元気ですよ」
その報告があること、それだけでいい
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気持ちがいいと感じる春は本当に短い
木に咲く花と一緒に春らしい春はすぐに過ぎていく
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梅雨が来てこれから迎える暑い夏
あまりに長いつらい季節
暑い日はなるべくお部屋で過ごそうね
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連休過ぎれば夏の日差し
連休過ぎて今、みんなは夏を超える準備中
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がんばれ動物
がんばれがんばれ



   

by bon_soir | 2017-05-13 14:20 | 金沢動物園 | Comments(4)
杏とプリン
金沢動物園で暮らすことになったミニブタ、杏とプリン
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かわいい紹介ポップと一緒にやって来た
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庭にはまだあまり慣れてないとのことでしたがどうだろう
今ではもうどうだろう
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写真ではあまりわからないけどまだ結構小さい
二人は子ぶた
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杏、ちょっと近くへやって来た
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かわいいね
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金沢動物園のほのぼの広場
かわいい二人にちょうどいい
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夏は少し暑いかも……
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『兄弟の中で一番太ってる──』ってと、プリン
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これからもっと大きくなるのかな
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そんなプリン
ちょっと近くへ
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ブタ、イノシシ達は本当にかわいい
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隣が気になる
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誰がいるのか知っていますか
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どんな声が聞こえていましたか
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プリン
結構近くへ
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気がついた杏も近くへ
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その頃のマキ
比べる相手がいるとやっぱり大きいマキ
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杏と
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プリン
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二人仲良く枝葉をはんだ
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これからはほのぼの広場の仲間たち
みんなほのぼの、できれば毎日、毎日なるべくほのぼのほのぼの
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二人が来たからここも交代ありになる
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時間が来るまで庭を散策
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交代前のマキ
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by bon_soir | 2017-05-12 13:49 | 金沢動物園 | Comments(4)
バニラとユイの幸せの種
「今日も戻ってこなかった───」
飼育係さんがいなくなった夜の動物園でふと呟いた
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お姉ちゃんが一人の部屋で過ごすようになってからだいぶ経つ。私だけの広い部屋、今は薄暗さと静けさが息苦しい
わかっていた───お母さん、ハヤト、そしてワカちゃん
あの部屋で過ごすようになるとある日いつのまにか、そして急にお空の向こうへとみんな行ってしまう
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───怖くて怖くてしかたない。どんどんやって来る嫌な予感に私は脅され続けている
「大丈夫、お姉ちゃんは大丈夫」って、負けないように何度も何度も声に出してみても、またすぐにその嫌な予感に押しつぶされる
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お姉ちゃんとお別れなんか絶対にしたくない───大好きなお姉ちゃんとずっと二人、一緒に窓の外を眺め微笑んで、一緒にお散歩に出かけて笑って、二人同じ夢を見て気持ちよく眠っていたい
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優しいお姉ちゃんといつまでも、ここでのんびりいつまでも暮していたい───ただそっと暮していたい
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ふと眺めた窓の外の星空に、きらりと一つ大きな大きな流れ星
「あっ───」とただそれだけ声が出た
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“本当はもう、ドアの向こうにはもう誰も───”
怖くてずっと動けなかった私の気持ちはその大きな流れ星に気付かされ、そして急かされた
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静まり返ったオセアニア区、コアラの家
私の小さな足音だけが小さく響く
立ち止まったドアの向こうで寝息と寝言、ここの部屋はユウキ君が眠っている
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「こっちかな───」
別のドアの前に立ち、少し迷ってから静かにドアを開けてみた
私の目から涙が溢れた
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聞き慣れた寝息といつもの匂い
きっと何か夢を見ているんだろう───時々その小さな口を動かしてお姉ちゃんは一人眠っていた
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「来たよ、お姉ちゃん」
私は眠っているお姉ちゃんを起こさないように気をつけて隣に座り、むにゃむにゃと動く小さな手をそっと握った───
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「おはよう」
今日もちゃんと朝が来て、飼育係のお姉さんの顔を見ることが出来た
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この小さな部屋で過ごすようになってどのくらい経ったんだろう
もう何日もユイの顔をずっと見ていない
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ユイは今何をしているんだろう
大きな部屋で一人、静かに窓の外を眺め、怖くなればユーカリにの中へ逃げ込んで、毎日きっと寂しくしている───
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ずっと一緒に暮らしてきた私、ユイの気持ちはどんなことでもよくわかる
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今すぐユイの傍へ行きたいけれど、なんだか身体が上手く動かない
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ここで過ごすようになったときからわかっていた
───そう、私は病気になってしまったんだ
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朝が来て段々と明るくなるオセアニア区、大きなユーカリの木の向う側へと沈む太陽───そして晴れた夜の明るい月とたくさんの星
この部屋からはどれも眺めることが出来ない
小さな窓から小さな景色がみえるだけだ
私はその景色を好きになれなくて、小さな窓の向こうを見ないようにしていた
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飼育係のお姉さんの「おはよう」で朝に気がつき、「また明日ね」という優しい笑顔でまた夜になることを知る
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“夢を見るための準備”はあまり上手く進まない
ぼんやりといつのまにか眠りについた私が見る夢は昔の風景、そして楽しかった思い出のことばかり
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───しかたない
病気になってしまった私、ずっと待っていた春の風景をまだ見ていないのだから
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「春、終わっちゃうね」と、チューリップのお花が風に揺れる様子を頭のなかに描いてふと呟いた
ユイと一緒にお花を見にいくこと、今年はこのまま出来ないかもしれない
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───ごめんね、ユイ
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「おはよう」とドアは開き、また変わらない朝が来る
飼育係のお姉さんは一日に何度も何度も様子を見に来てくれて、そのたび優しい笑顔を見せてくれる
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お姉さんの言葉に耳を澄まし、ふと思う───私はちゃんと笑顔を返してあげられているのか
それが気がかりだった

日に日にぼんやりとしていく私
“自分が今どんな顔をしているのか”、それがわからないでいた
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精一杯、一生懸命に精一杯、だから私は笑顔を作る
私が笑顔なら、コアラが笑顔なら───動物達が笑顔であったなら
きっとみんな笑顔になれる、みんなの笑顔で優しく温かくなっていく
動物園ってきっとそんな場所
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飼育係のお姉さんの笑顔を見ていつだってそう思っていた
悲しいことがあった日もそうして毎日少しづつ、私は素敵な笑顔に元気を貰っていたから
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お母さんの笑顔を思い出す
ワカちゃんとハヤトの笑顔を思い出す
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少ししかないお父さんの思い出も頭の中に浮かんでくる
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みんなの声が聞こえてくるようだ
小さく、時々はっきりと楽しいコアラの声が聞こえてくるようだ
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なのにユイは今一人、きっと一人
「ごめんね、ユイ」と声に出すと涙が一粒、また一粒とこぼれていくのがわかった
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気がついていた
───私がみんなの所、“お空の上”へといく日が近づいている
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病気になること
それは悲しくて悔しくて、そして凄く怖いことだ
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私はコアラだった
どんなときでも眠くなる、いつのまにか眠っている
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必要だった眠ること、大好きだった夢の中
今は不安でしかたない
一度閉じた目はまた開くのかがわからない、「おはよう」って声をまた聞くことが出来るのか───
今は不安でしかたない
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夢の中でユイに会う
泣いてる私の傍へ来る、そっと傍へ来てくれる
一緒に暮らしてきたあの日のように、ユイは私の傍へ来る
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夢の中のユイが私の手をそっと握る
あったかくて柔らかい、私はゆっくり目を開く
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「お姉ちゃん───」

「ユイ───」


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「おはよう」
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その日からユイは毎日来てくれるようになった
飼育係のお姉さんが帰ればすぐにドアを開け、朝日が登りだせばそっと静かに帰っていく
そんな日が何日か続いていった
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ユイの話に頷いて、ユイの笑顔で私も微笑む
怖い気持ち、不安な気持ちは少しずつ少しずつ、そっとどこかへ消えていった
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ユイは私の妹、たった一人の大切なかわいい妹だ
今までも、これからもずっとずっと変わらない
ユイは私の妹だ
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一度お別れをする日のことはもう怖くない、もう不安じゃない
ただ寂しく、ただ悲しいだけ

ただそれだけだ
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本当はいつまでもこの優しい日々が続いて欲しい
ただそれだけだ
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───私はいつものようにお昼寝をして、またユイが来る夜を待っていた
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新しいユーカリの匂いでふいに目を覚ます
ゆっくりと目を開けると飼育係のお姉さんの目に涙が溜まっているのが見えた
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「泣かないで」
そう言ったつもりだったけど飼育係のお姉さんに私の声は届かなかったみたいだ
ほっぺを涙がつたっていき、ぽたりとそのまま床へ落ちる
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「私は元気、こんなに元気だよ」と、そう言いたいのに上手くしゃべることが出来ない

───食べてるところを見ればきっと安心してくれる
そう思った私は新しいユーカリに手を伸ばす
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「おかしいな」
力が入らない
ユーカリをいつものように上手く掴むこと、それが私にはもうできなかった
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それからはもう眠くならなかった
私は今まで好きになれなかった小さな窓から外を眺め夜を待ち、そしてユイが来るのを待った

───お母さんの声がどこからかずっと聞こえてきている
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「よくがんばったね、バニラ。本当によくがんばったね」
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声がするたび私は頷き、頷くたびに涙がこぼれる
夜が来るのはあっという間だ
空はまた暗くなる

「お姉ちゃん───」
いつものように笑顔のユイがドアを開ける
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「ユイ───」
涙を手でぬぐい大好きな名前を言葉にすると、少し温かい気持ちになった
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───大丈夫、私もユイもきっと大丈夫
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「ユイ、今日はお願いがあるの」


「何?なんでも言って」
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「ヒロキさんの家に“旅の箱”が置いてあるのは知ってるよね。その中にミモザの種が置いてあるの。去年の夏にヒロキさんの庭で拾って集めて入れておいた種が内緒で置いてあるの。それを取ってきて欲しいんだ」
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「大丈夫、私はここで待ってるから。ユイが戻ってくるのをここで待ってるから、ね───」
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「───あった、ミモザの種。お姉ちゃんが言ってたのはこれだ」

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「取ってきたよ、お姉ちゃん。これのことでしょ───」
ユイは少し息を切らしてバニラの待つ部屋へと戻ってきました
手には一掴みの“ミモザの種”
去年、ヒロキの庭のミモザが落とした種でした
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「これ、どうするの?」
そう訊くユイにバニラはそっと微笑み、そのミモザの種を受け取り半分に分け、そっとまたユイに渡しました
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「ユイ、今から言うこと、少し聞いて───」
バニラはユイの目を優しくそっと見つめ、ゆっくりと話を始めました
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「ユイ、今渡したミモザの種をどこかに蒔いてお水をかけてみて。そう、陽の当たる所がいい。いつか芽を出し伸びていきお花が咲く。あの黄色いお花が咲いてくる。ただヒロキさんのミモザのように大きくなって木になるには何年も何年もかかるはず。木が大きくなるにはたくさんの時間がかかるの。動物園にある大きな木、みんな長い時間をかけてあれだけ大きくなった。動物達みんなが木陰で休めるくらい大きくなった。凄いでしょう、大きな木は長く長く生きてるの。この種、半分は私が蒔く。お母さん達と一緒に、お空の上の方でね───」
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「そう、私はお母さんとお父さん、そしてワカちゃんとハヤト、そしてヒロキさんの所へいかなければいけない時が来た───」

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「そんなの嫌だよお姉ちゃん、私も一緒に───」

「駄目、絶対に駄目だよ。お母さんも言っていた、自分から望んじゃ駄目なこと、絶対にいけないことがある。いつになるのか、どんな風になるのかは誰にもわからない。今の私のようにその日が来るまで、その日が来るまでただ毎日のんびりと頑張って、ここで暮してみんなと笑顔でいなければいけないんだよ。もし自分でお空へ行こうとしてしまったら、きっと私達に会うことは出来ないんだよ。ユイ一人どこか変な所へたどり着いてしまうんだよ。そんなの私は嫌、またいつか大好きなユイに会いたいよ。みんなでユイを迎えたいよ。またみんなで笑いたいよ。わかって、ちゃんと───」
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「だからね、ユイはミモザが種から大きな木になるまでを見ていくの。さっきも言ったとおり何年も何年もかかること。それでも途中で止めちゃ駄目だよ。大きく育ってたくさんのお花が咲くのを見ていないと駄目なんだよ。私はお空の上で同じように種を蒔き、お花が咲いて大きな木になっていくのを見ているよ。最初に芽が出てきたら同じように芽が出たかなって考えて、最初にお花が咲けばユイのミモザも咲いたかなって笑顔になれる。何年も何年もずっと先、ずっとずっと先のこと、立派な大きい木になれば───そろそろユイに会えるかなって涙を流すことができるでしょ───」
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「ユイ、大丈夫だよ最初のお花が咲く頃にはきっとお友達が増えてるよ。木になって、木が大きくなってたくさんのお花が咲く頃になればこのコアラの家も賑やかになってるよ───今こうして分けたミモザの種は私達二人の幸せの種。コアラの未来へ続く私達二人の幸せの種。みんなをきっと笑顔にしてくれる、そんな種は幸せの種───」
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「わかったよ、お姉ちゃん───」
バニラが別の部屋で過ごすようになってからずっと溜めていた涙をユイは一度に溢していました
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バニラは何度も何度もユイのほっぺをぬぐっても涙はどんどんあふれ、ぜんぜんぬぐいきれません
「泣きすぎだよ」
バニラは優しく微笑み、そしていつのまにか溜まっていた涙を同じようにあふれさせました
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二人はいつまでも涙を溢し続け、バニラはユイを、そしてユイはバニラを優しくぎゅっと抱きしめて二人最後の朝を迎えました
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「行かなくちゃ」
そう一言小さく声に出し、そしてバニラはミモザの種を自分のポッケにしまって部屋のドアを開けました
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明るくなり始めた空の不思議な色、綺麗な光はドアの隙間をそっと抜け、バニラを温かく包みます
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光に照らされたバニラはの身体はユーカリの葉っぱを掴むことが出来なかったことを忘れてしまうほどに動くようになり、足は自然とオセアニア区の大きなユーカリの木の方へと向います
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ユイは何も言わずバニラの後ろを歩き背中を見つめ、バニラと過ごした日々のことを思い出していました
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どんなことでも頭の中へ浮かび、そっと心の奥へとしまわれていきます
悲しいこと寂しいこともたくさんあったコアラの家での二人の思い出
いつだって二人一緒に泣いて、笑って過ごした大切な思い出はきっと忘れることがありません
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「ポッケの中のミモザの種は幸せの種。きっと大きく育ってく───」
あと少し、これからは離れてしまう二人
一緒に芽を出し長い時間をかけて大きく育っていくミモザの木
きっとそれは二人の心を繋いだままにしてくれると信じ、種の入ったポッケをそっと触り、ユイはふと“種の源”ヒロキの庭のミモザの木を眺めました
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夜の間は気がつかなかった風景───
朝日の中で見たミモザの木は満開に咲いていました
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本当ならもう花も終わっているはずのミモザの木は眩しく、黄色く輝き、ヒロキがまだ暮していたあの頃のように立派な枝を風に揺らせていました
バニラを少しでも明るく送り出すために“ヒロキがかけてくれた魔法”だとユイは信じ、「ヒロキさんらしいな」と小さく呟き、どんどんと前を行くバニラを早足で追いかけました
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「お姉ちゃん、待ってよお姉ちゃん」
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「たんぽぽだ。たんぽぽは咲いてるんだ。今年もこんなにたくさんかわいらしく咲いているんだ───」
大きなユーカリの木に向かう途中でたくさんのたんぽぽが咲いていることに私は気がついた
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どこにでも咲いている花だけど、どこで出会っても優しさをくれる花、たんぽぽ
私はたんぽぽが大好きだった
「───きっとお母さんも、ワカちゃんとハヤトも、ヒロキさんはもちろんのこと、お父さんも大好きなんだろうな」
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かわいらしく咲いているたんぽぽの傍に綿毛を見つけた
まだ丸い綿毛、少し欠けた綿毛───色々なたくさんの綿毛

綿毛は風に乗り色々な所を旅して回る
そしてお気に入りの場所を見つけて、またお花を咲かせるんだ
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「よかったら私と一緒に来てくれない?」
綿毛にそうお願いをした
出来ることなら私の傍でも咲いていてほしい、みんなの傍でかわいらしく咲いていて欲しい
そう思った
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すると一本の綿毛がこくりと頷いた
ただ春の風に揺れたってわけじゃない、本当に頷いてくれたんだ───
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「痛かったらごめんね」
私は頷いてくれた綿毛をなるべく優しく切り取った
そして潰れてしまわないようにそっとポッケの中へとしまった
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「後はあの木に登るだけだ」
一本の大きなユーカリの前で立ち止まり、幹や枝、そして葉っぱの形をよく確かめた
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間違いない、この木を登ってお母さんは旅立った
あの時途中まで追いかけたからちゃんと覚えてる
この大きなユーカリは雲の上、もっともっとずっと上まで伸びている
───金沢動物園のコアラのためのユーカリだ
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「ユイ、寂しいけれどここでお別れ。一度さよならだよ」
私がそう伝えるとユイはやっぱりまた泣き出した
でも大丈夫、もうユイはちゃんとわかっている
このお別れはどうしてもしかたないことを、そしてまたいつか会える日が来るということを
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ユイの涙は止まらない
ぼやけて何も見えなくなりそうなくらい涙は溢れ続けていた
「動物園が始まっちゃったら大変だから私は行くね」と言うとユイは泣きわめいたまま何度も何度も頷いた
今では私よりも身体の大きなユイ、そのときだけは何故かとても小さく見えた

───私達が一緒に暮らし始めたあの日のように
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「ありがとう」
私は最後の言葉をユイに言う
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「ありがとう」

それが金沢動物園、オセアニア区でユイから聞いた最後の言葉だった


オセアニア区の大きなユーカリの木を登っていくのは簡単なことじゃない
普段よりもずっと高く伸びているユーカリの木だ、何故か身体は疲れないけれどやっぱり時間はかかる
ただ上を見て登っている間にはたくさんの思い出が青い空に浮かび上がってきてくる
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楽しい毎日だった
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本当に楽しい毎日だったんだ
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楽しかったね、ユイ
ユイは私の妹、これからもずっと、ずっとかわいい私の妹
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楽しかったよ、ユイ
毎日毎日本当に、本当に楽しかったよ
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思い出した───お母さんのポッケ、あったかかったな

一番あったかい場所
私はそこへ行くのかもしれないな───
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───お姉ちゃんが大きなユーカリの木を登っていく
私はあの姿を忘れない、絶対に忘れない
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登ってきた太陽が眩しい
けれど目を離しちゃ駄目なんだ
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窓の向こう、段々と遠くへ飛んでいく鳥たちは一度でも目を離すともう二度と見つけることは出来なかった
きらりと光る飛行機だってそうだった
一度でも目を離しちゃ駄目、特に大切なことからは絶対に目を離しちゃ駄目なんだ
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「ありがとう」
私はお姉ちゃんにそれだけしか言えなかった
もっともっとたくさん伝えたい事があったはずなのに「ありがとう」ただそれだけだ
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お姉ちゃんが青い空に溶けていく
オセアニア区を離れ、空の向こうへだんだんと
だんだんと青い空に溶けていく

一度お別れ、さよならだ
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「お姉ちゃん、今まで本当にありがとう」
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「ありがとう」は不思議な言葉
みんなを笑顔にさせる、そんなことば「ありがとう」

「ありがとう」は別れの言葉
綺麗な涙をみんなにそっと落とさせる、そんな別れの言葉

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「ありがとう」は大切な言葉
心を込めて伝えればただそれだけでも大丈夫
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「ありがとう」


「ありがとう」
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バニラ、今まで本当にありがとう
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「あっ、お母さん」
お空の上で最初に出迎えてくれたのはやっぱりお母さんだった
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何も言わずただ笑顔で私のことをぎゅっと抱きしめる
懐かしい匂いと懐かしい温かさ
やっぱり私はお母さんの子供だ───
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綿毛をそっと取り出して、コアラのポッケからそっと優しく取り出して
まん丸欠けてしまわないよう丁寧に、そっと優しく取り出して
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綿毛にふーっと息を吹きかけて、一人一人が旅の空
春の風にすーっと吹かれて思い思いに旅の空
オセアニア区へアメリカ区へ、ユーラシア区、アフリカ区そしてほのぼの広場のみんなの所へ
一人一人が思い思いに旅の空
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バニラのことを好きだったみんなの所へ優しさ持って旅の空
コアラを好きなみんなの所へ愛情込めて旅の空

優しい春風、綿毛をそっと
お空の上のみんなの所へ───
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バニラ
大好きなコアラ

金沢動物園で暮らしたかわいいコアラ
みんなのバニラ
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by bon_soir | 2017-05-10 23:42 | 金沢動物園 | Comments(10)
バニラのお知らせ
金沢動物園のコアラ、バニラが遠く高くへと旅立ってしまいました
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こちらがリリースです→☆☆☆☆☆
大好きだったコアラ、テルちゃんの初めての子供として生まれたバニラ
もちろん私にとってはとても大切な存在、いつしか凄く大きな存在になっていました
そして私だけではなく多くの方に愛されていたコアラでした
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体調不良で非展示となってから覚悟をしつつ奇跡信じ祈っていましたが、やはりリンパ腫というのはどうしてもコアラの命を奪っていきます
先月誕生日を迎えたばかりのバニラ、まだ6歳
やっぱり早すぎます
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今はただ
「さようなら」と「ありがとう」
そして「もっと早くみんなの声を聞いてあげられなくてごめんね」としか言えません

バニラ、本当にごめんなさい


※しばらくブログの更新をお休みします

このブログのバニラのタグが付いた記事→☆☆☆☆☆
コアラのタグが付いた記事→☆☆☆☆☆




by bon_soir | 2017-05-03 07:04 | 金沢動物園
木漏れ日、夕陽
金沢動物園で暮らすガウル、イチゴ
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よく晴れた日、イチゴちゃんの庭には木漏れ日いっぱい
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春風に合わせて揺れてきらきら
木漏れ日そっと揺れてきらきら
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この日は大きな枝がゆらゆらっとぶら下がり
頭でゆらゆら、角でゆらゆら
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揺らして木漏れ日もっときらきら
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ゆらゆら
きらきら
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きらきら
ゆらゆら
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冬から春へ、春から夏へと続く光
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金沢動物園の歴史
育って茂った大きな木
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きらきらゆらゆら
木漏れ日きらきら、揺れてゆらゆら
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数え切れない星のように
木漏れ日きらきら、揺れてゆらゆら
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今どこにいる
イチゴちゃんはどこにいる
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木漏れ日、光
優しい光
見上げた葉の隙間、太陽眩しく笑ってた
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夕陽は静かに動物達を照らしてる
一回転、地球の裏側通り抜けるその少し前
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ゾウの家から声が聞こえる
「また明日」
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山の向こう、夕陽は沈む
そう、夜が来て朝を迎えてまた明日
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うとうとうとうと
イチゴちゃんはついつい居眠り
夢のさわり
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今日の夢は何の夢
木漏れ日あふれた森の夢
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ゆらゆらゆらゆら
きらきらきらきら
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揺れてゆらゆら
合わせてきらきら
夕陽はふわりふわふわ



     

by bon_soir | 2017-05-01 14:43 | 金沢動物園 | Comments(4)
春のキィァンガ
金沢動物園で暮らすオカピ、キィァンガ
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ハナズオウ
それは春の花
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オカピのキィァンガ、新緑光る庭にそっと
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おかぴのキィァンガ、ご飯を食べる
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キィァンガの庭でハナズオウ
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それは毎年のこと
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ピンクと白のハナズオウ
知ってるキィァンガ、前で立ち止まる
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動物達と春の日々
動物達とお花の毎日
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春は行く
夏が来るから春が行く
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春の花は動物と
春の花が世界を彩る




   

by bon_soir | 2017-04-28 08:11 | 金沢動物園 | Comments(2)
好きなのか
金沢動物園で暮らすキリン、ジャンプ
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朝早く、静かに近く
いつも優しい顔のミルク
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春が進む、夏へと向かう
地面の草は伸びてきて、道草しやすくなってきた
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おはよう
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ジャンプが来たよ
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てくてくてくてく
ジャンプの足音聞こえているのか
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「んーっ」
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ここのところよく見る感じ
ジャンプ、ミルクが好きなのか
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お母さん、キリリンにしているところはあまり見かけないのにね
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ジャンプ、大きくなったとはいえまだ少し背の高さが足らないね
大人になるまでもう少し
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誰かが気になる春の朝
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「好きなんだ」ってどんな気持ち
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なんだかとても難しい
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きっとそのうちジャンプにも色々わかる時が来る
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本当に静かなキリン達
アフリカ区の朝、静かな朝
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好きなんだよね
ミルクのことが
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by bon_soir | 2017-04-25 13:40 | 金沢動物園 | Comments(0)
ポポをきれいに
金沢動物園、ほのぼの広場で暮らすヒツジ、ポポ
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この日はポポを洗う日
きれいにする日
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ぬるま湯かけて少しずつ
ふわふわポポを少しずつ
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ポポはきれいになるんだよ
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時々「メーっ」
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ぬるま湯かけて少しずつ
ふわふわポポを少しずつ
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ポポはきれいになるんだよ
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毛が長いからなかなか大変
丁寧丁寧、時間がかかる
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丁寧丁寧、ポポはきれいに
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髪の毛洗うのちょっと苦手
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首筋は気持ちいい
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ポポはきれいに
だんだんきれいに
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ポポはきれいに、あと少し
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あと少し
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ポポを乾かす
少しづつ
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ポポの声が聞こえたら、ツクシがそっと見ているよ
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何をしているんだろうって、ツクシがそっと見ているよ
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ヒツジ達はもうすぐ毛刈り
今が一番ふわふわで
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きれいにすればもっともっとふわふわに
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ふわふわになる、きっとなる
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優しく洗うポポのセーター
ふわふわふわっと、ポポのセーター
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ドライヤーの音が聞こえてきたら、ボタンさんが覗いてきた
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ドライヤーの音が聞こえてきたら、カリンまで覗きに来てた
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ポポがきれいになったんだよ
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少し離れてアヅキが見ている間に、ポポがきれいにふわふわに
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きれいになったかな
ふわふわになったかな
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朝と比べてポポはきれいになったかな
もっともっとかわいらしく、ポポはふわふわになったかな
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変わったポポをヤギのみんなが眺めてる
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みんなが大好きポポちゃんを、ほのぼの広場のみんなが優しい瞳で見つめてる
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この日のほのぼの広場
本当にほのぼのほのぼの
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動物達と愛情で、みんなの優しさ温かさでほのぼのほのぼの
ほのぼの広場はほのぼのほのぼの
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ポポはきれいにふわふわに
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良かったね
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by bon_soir | 2017-04-23 14:26 | 金沢動物園 | Comments(4)
帰らないと帰れないよ


金沢動物園で暮らすモモイロペリカン、ワカメ
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パタパタのんびり
何かしているワカメだけれど
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本当はもう帰る時間
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ほら、飼育係さんが迎えに来たよ
ほらもう、お部屋に帰る時間だよ
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ワカメとモモ、こうしてちゃんと飼育係さんを見ているのに、わかっているはずなのに
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しらんぷり
この日はまるで帰ろうとしない
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反対側から声をかけられて、なんだかしぶしぶ
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位置を入れ替えワカメが先頭
ワカメが帰らなければモモも帰らない
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こんな時でも仲がいい二人
ワカメとモモ
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てくてくてくてく
顔もしぶしぶ
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時間が来る
外に出る
時間が来る
部屋に戻る
そんなことじゃない
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みんなちゃんと考えて
どんなことでも自分の意志で
どんな動物だとしても、そこにはきっと自分の意志で
───だからみんなかわいい
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ボウルの中にはアジ
ここじゃちゃんと食べない二人
ねだるフリ
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二人共、早く歩こうよ
二人が帰らなければ次のキリンも帰れない
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そう、ワカメが先頭
ワカメが帰らなければモモも帰らない
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何を考え、何を思うんだろう
少し冷たい風吹き出した春の夕暮れ
大きな鳥、ペリカンはどんなことを思うんだろう
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時間の流れに急かされる
二人の時間は少しわがまま
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「帰ろうよ」
飼育係さんがそっと声をかける
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帰らない日、なかなか帰ろうとしない日
そんな日、春の途中の日
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ワカメが帰らなければモモも帰らない
キリンも帰れないし飼育係さんも帰れない
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無理やり連れて帰れない
早くみんなで帰ろうよ
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てくてくてくてく歩いてさ、みんなで部屋へ帰ろうよ
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夕暮れカラスの声と、春を喜ぶリスの声
今、先へと進むは時間だけ
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ワカメ、今日はもう帰ろう
今日はもう、今日はもうお部屋へ戻ろう
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モモはアジを食べている
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遊ぶだけで飲み込まないときもあるけれど、この日はちゃんと食べた
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帰ろう
そろそろお部屋へ戻ろう
きっと美味しいご飯も待ってるよ
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少し意地悪、少しの甘えん坊
かわいい二人、モモイロペリカン
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そっち向きは逆方向
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ワカメが帰らなければモモも帰らない
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帰れないのは何のせい
帰らないのは何のせい
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過ぎてく春を惜しむ気持ちのせい
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まだあと少し春は続く
だから今日は帰ろうよ
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暑いなってときもあるけれど、まだあと少し春は続く
だから今日は帰ろうよ
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振り返るときもあるけれど
立ち止まりたい日もあるけれど
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また会えるよ大丈夫
夕陽は沈みぐるっと周って朝陽になって
すぐにまた、きっとまた会えるよ
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さ、帰ろう
お部屋に戻ろう
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ワカメを先頭
てくてくてくてく
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動物達が帰ってく
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明日はどんな日だろうね
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by bon_soir | 2017-04-22 12:06 | 金沢動物園 | Comments(2)