フクといつもの夏、新しい秋

五月山動物園で暮らすウォンバット、フク
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秋には────ということで女の子のウォンバットが日本へ、五月山動物園へと来てくれる
それを知ったフク
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「本当かな────」
夏の青空ふと見上げ、気がつけばすぐに大きくなる夏の雲を眺め、何度も呟いてしまう
そんなフク
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「もし本当に来てくれるなら、今は最後の夏だ。一人気ままにのんきに暮らせる最後の夏だ」
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「もう悲しい思いはしたくないしさせたくもないからね。そう、アヤハのことは忘れないよ」
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「僕はもう子供じゃない。ワインさんとワンダーさん、二人をずっと眺めてきてわかったんだ」
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「助け合う、支え合う、なにより二人で一緒に笑うってことの大切さをね」
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「あの二人は本当に素敵なウォンバット。僕にはそう見えるよ」
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「ここに来た人もみんなきっとそう感じた、そう見えたはずだ。二人に会えたならきっとそう思ったはずなんだ」
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「────そして優しい気持ちをたくさん貰ったはずなんだ」
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「それがわかる僕は誤魔化せない。知っていることに何もしない訳にはいかない。それは男らしくも優しくもない。知らないよりも悪いこと」
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「こんな僕の所へ遠くタスマニアから来てくれるんだ。僕は傍で優しくいつまでも微笑むんだ。ワインさんのようにね」
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「一人気ままにのんきに、きっとそれも悪いことじゃない。でも僕はワインさんとワンダーさんに出会ったからね。あの幸せから目をそらしてしまっては駄目だろうね」
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「二人で一緒に食べて寝て、お散歩したり星を眺めたり────笑って、そして悲しい時には一緒に涙をこぼすんだ」
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「ずっとずっといつまでも、ね」
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「まずはそれだけ、本当に大切なのはそんな幸せ。期待されているのはわかるけど、赤ちゃんはその次のこと。予定なんてすることじゃない」
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「簡単じゃないんだ、大きすぎる幸せを感じる、作り出すってことはね」
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「今日も本当に暑いんだ。ずっと外に、日向にいれば身体には悪いくらい。冬寒かった僕の庭でギリギリだ。ワインさん、ワンダーさんは平気かな」
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「でもこれがいつもの夏。セミがうるさい当たり前の夏のこと」
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「ただそのうちに特別な秋が来るってこと、それを知ってからこの夏は少し変わった」
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「特別な秋の前、この夏もまた少し特別な夏。色々なことをたくさん考える、気持ちの準備をする────特別の前の少し特別」
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「それがこの夏────わかるだろ?」
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「見えるかい?イチョウだって秋へと準備をはじめてる。秋はそのうちやってくる。みんなの所へちゃんとやってくる」
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「僕達の庭はまた黄色く染まるのさ」
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「みんな決して騒がない。本当にいつもの夏なままなのか、いつもどおりなフリしてそっと夏を越えるのか」
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「動物園はいつもの夏。少し特別だと感じているのは僕だけか」
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「まあでもそれでいい、それが一番いいことだ」
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「どんな顔した女の子が来てくれるんだろうね、どんな笑顔をするんだろうね────」
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「今日も太陽が眩しいよ」
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「────レモンライム、夏って本当に暑いよね」
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一人気ままにフクの夏
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のんきに少しわがままに
そんなフクの暑い夏
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でも、そんなフクの夏も今年が最後
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秋が来れば傍で微笑むウォンバットに恋をして、その子に何をしてあげることが出来るのか毎日毎日考えて
そして一緒に笑うフクになる
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ワインとワンダー、二人を眺めて育ったフクは知っている
幸せってどういうことか、悲しみってどういうことか────フクはきっと知っている
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────優しさってどういうことか
きっとフクは知っている
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庭のフェンスはガラスへ変わり、見える景色は色鮮やか
春の色、夏の色、黄色い秋から青濃く広がる空の冬へ
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いつもの夏はいつのまにか少し特別な夏になって、そして特別な秋へと少し駆け足
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その特別からまたその先の特別へ
行けたらいいなと声を出さずにそっと願う
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その特別は時間をかけてただ幸せな日常へ
そこまで進めば一安心
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長く長く続いていくための“ふりだし”はきっとその時
のんびりのんびり、静かに幸せ
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聞こえてくるのは鳥の声、耳をすませば虫の声
風にそよぐ草の音と木々の音
流れる時間は動物時間
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素敵な動物園はきっとそんな動物園
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遥か彼方タスマニア
ウォンバットが橋を架ける
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これからずっと幸せであるように
これからずっとみんなが優しい気持ちであるように
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動物達も人達も、みんな笑顔であるように
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みんなの愛情、気持ちに変えて
ウォンバットが海を越え、未来へ繋ぐ橋をそっと架ける
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セミの声が聞こえてこなくなる頃か、イチョウが色づく頃なのか
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黄色い絨毯の上を駆け抜け、空が高くなる頃か
ほっぺた木枯らし当たる頃になるのか────
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動物達はあわてない
ウォンバットはあわてない
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いつもの夏を駆けていく
少しの特別そっと感じて、ただ夏を駆けていく
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のんびりゆっくり動物時間
動物園に居る時は人も一緒に動物時間
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それがいい
きっとそれが一番いい
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新しい秋へと向かうフク
いつのまにか大人のフク
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by bon_soir | 2017-08-02 19:08 | 五月山動物園 | Comments(8)
Commented by 高野 充彦 at 2017-08-03 10:17 x
bonsoirさん、こんにちは。

アヤハちゃんとお別れした時よりも、きっと少し大人になったフクちゃん。
五月山動物園は素敵な所だよ、と女の仔を優しくエスコートしてくれるかも知れませんね。

ワインくんとワンダーちゃんが見せてくれている優しさのバトン、
それを繋げて広げていく想いを持ってくれているようなそんな後ろ姿に見えますね。
もちろんアンカーでは無くこれからも優しくて儚いバトンを
走って、時には歩いたり休憩しながら繋げていって、
優しい世界の入り口に訪れた人を誘ってくれる事…
そんな日が1日でも長く続く事を願って止みません。

気負わずフクちゃんはフクちゃんのままで女の仔とデート出来る事、
そして何より日本で暮らす6人のウォンバット達、やってくる3人のウォンバット達の
ココロと体の健康が保たれますように祈っています。
Commented by sen at 2017-08-03 11:29 x
こんにちは。
ヒロキくんのとは別のウォンバットカレンダーの8月は、金網に手をかけてながら立ち上がってワインさんとワンダーさんのお庭を眺めているフクちゃんです。
ワインさんとワンダーさんのように、来てくれた女の子と一緒にいつまでも仲良く愛を育んでくれたらいいですね。
Commented by ファルーク・D・マーキュリー at 2017-08-03 11:32 x
フクちゃんは、見た目は お子ちゃまですけど…実は、男らしいってこと…あたしたちは、知ってますよ〜
さつきちゃんが 体調不良で精神状態が不安定っぽい時に
そんなさつきちゃんを不安から 必死に守ろうとしていたカッコいいフクちゃんの姿を‼️
あたしたちの願いは…フクちゃんとお嫁さんが お互いを気に入って
お嫁さんを含めて 新しく来てくれる3頭の子達が 五月山に馴染んでくれて
ワイン、ワンダー、フクちゃんたちと ずっとずっと 元気で幸せに暮らして欲しいってこと…
Commented by パイン at 2017-08-03 21:02 x
しむらさん、こんばんは^^

今年の秋はフクちゃんの特別な年になりますね^^
特別なうれしい出来事の前の、五月山動物園のでの静かなフクちゃんですね。 
フクちゃん、特別ななにかを感じとっていまよね!

フクちゃんの気持ちを書いてくださってありがとうございます。優しさがあふれている言葉や写真が、ウォンバットという動物がますます大好きになる気がします。
大好きなワインさんとワンダーさんを見ているフクちゃんだから、きっとおよめさんにもフクちゃんらしく
優しくしてくれますよね^^
幸せがあふれる五月山になるといいな~と思います。


Commented by bon_soir at 2017-08-04 09:13
高野 充彦さん、コメントありがとうございます。
タスマニアからやって来てくれるということは本当に凄いことだし、その子達やフク、そしてワインとワンダーにとってもまた新しい生活になっていくことだと思います。
とくにフクと女の子には注目がまず先に集まってしまうと思いますが、できる限りのんびりと、ただ仲良く暮してもらうことが大切なんじゃないかなと思いますね。
ワインとワンダーを見て思うのはそんな幸せの先にもっと凄い幸せが続いていくということ、小さな幸せを積み重ねた先に色々なことがあるということなんじゃないかなと思います。
積み重ねてもらうためにはみんなの健康が一番大事ですね。
五月山の歴史、みんなの物語がそっと続いていくよう、願っていきたいと思います。


Commented by bon_soir at 2017-08-04 10:59
senさん、コメントありがとうございます。
カレンダーも8月まで進んでしまいましたね。本当に月日が過ぎていくのは早いものですね。
涼しくならないかななんて思っていますが、いざ涼しくなると一気に年末になってしまい寂しくなります。
新しい子が来てくれることになったのもワインとワンダーが頑張ってくれたからだと思っています。タスマニアのウォンバット、「ヒメウォンバット」としては驚異的な年齢になるのではないのでしょうか?
しかも夫婦そろってだなんて、本当に素敵なことだと思います。
これからも二人、そして五月山のウォンバット達、何より日本のウォンバット達がいつまでも私達の傍で暮してくれたら、と思いますね。
Commented by bon_soir at 2017-08-04 11:06
ファルーク・D・マーキュリーさん、コメントありがとうございます。
日本のウォンバットの中では長く一番年下だったので、子供だと感じてしまいますが、フクももう立派な大人のウォンバットなんですよね。
五月山においては偉大な二人が傍にいてくれているので、ここまで安心してくらして来れたのではないでしょうか。
新しい子達が来てくれることは純粋に嬉しいことなんですが、まだまだワインとワンダーが頑張ってくれていること、それが何よりも嬉しいと思えることですね。
毎年毎年この暑い季節は心配が増してしまいます。頑張って夏を越えられるよう、ウォンバットの神様にお願いしたいと思います。
みんながそろった賑やかな五月山であって欲しいですね。
Commented by bon_soir at 2017-08-04 11:12
パインさん、コメントありがとうございます。
フクにとって、五月山にとって、とても大切でとても特別な年になりますね。
その特別な日、これからにとってはみんなの健康が先ず一番だと思います。
誰ひとりとして欠かせない、とても大切な子達、そんな子達に出会ってからというもの、本当にそのことを強く思います。
ウォンバット達は賑やかで、でも動物園はどこかのんびりとした時間が流れていく、そんな五月山がずっと続いていってほしいですね。
何かが変わる時、それでも変わらないでいてほしいもの。
それが動物園での大切なことなんだと思いますね。
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