「飼育員のおねえさんに、ぼくは和食だっていわれたんだよ。オーストラリアでは笹を食べることはなかったね、確かに」
「笹って本当においしいんだ。香りもいいし、食物繊維もたっぷりだし。チューバッカにもすすめたけど、彼は洋食派なんだって」
「そこへ行くと五月山のみんなは、海苔を食べてるんだってね、純和食だよ、ぼくも降参だ。でも海苔って…何それ? おいしいの?」
「だけどそれぞれ食べるものが違ってても、みんな元気で暮らしてるっていいね。何だかうれしい」
おやつのあとは、お水の時間です。ゆっくりゆっくり、長い時間をかけてお水を飲むヒロキ。
ちょっとひとやすみ。何でしょうか、このかわいいしずくったら。
「冷たくっておいしいね。ちょっとずつちょっとずつ飲むのがいいんだよ。ワインやチューバッカも同じだよね」
息つぎするように顔をあげるヒロキ。
「あなたのおうちのお水はどう? 横浜のお水はとってもおいしいよ。オーストラリアのお水もとってもおいしかったんだ」
「お水には、和食も洋食もないね。それにお水のことだったら、誰だって同じようにおはなしできるんだ」
「ツルのタイラくんとだってお庭にやってくるタイワンリスくんとだって。もちろんあなたやお客さんたちともね」
「おいしいお水はどこにある? ってね。話したことはないけど、きっとお魚さんとだってできるよ。お水ってなんてすごいんだろう!」
お水を飲み終わったヒロキは、最後に容器の底をちょっと持ち上げて波立ったお水で、お顔を濡らします。
「どう? ぼくの顔。お鼻が黒くなってクマの子みたいでしょ。お水は飲むだけじゃないよね」
ヒロキはいろんなことを考えます。穴をほったり、おやつを食べたり、お客さんを見たり。
「毎日が発見なんだよ。まったく同じ日なんて一度もないよね、そうだよね!」
コメント、ありがとうございます。
拙い写真ばかりで、ヒロキやみなさんに申し訳ないのですけれど…
それでも温かいお言葉は、はげみにもなりとってもうれしいです。ありがとうございます。
そして、何よりもヒロキへの応援もありがとうございます。
実際に会いにいけずとも、見守ってくださるたくさんの方々がいるんだよって
ヒロキに伝わるように、大事に大事に応援していきたいと思っています。
多摩のチューバッカのように暴れん坊で元気いっぱいの毎日ではありませんが
のんびりとした空気の中で
たとえ、おひるね姿のおしりだけしか見えなくとも
毎回何かしら違った表情や動きを見せてくれます。
それを今度はヒロキにかわって
みなさんにお伝えできればいいなあと思っています。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。